考えるおるにちん

おるにちんがマンガアニメその他について考えたこと

女の子が読めば少女漫画なのか????

『『鬼滅の刃』で20年間失われていた「努力する主人公」が帰ってきたーーー少女マンガ編集者に聞くヒット作と時代の変化』https://alu.jp/article/kOyx6lll8bfy1UsFImfL(2020年10月12日閲覧)

を見ての感想です。私の頑固な少女マンガ観からくる怒りをこめています。

 編集側に少女マンガ雑誌としてメイン読者層に何を読んでもらうか選別する責任があるのに、今少女マンガは人気がない!いつからか恋愛ものばかりに偏ってしまったから!女の子が読めば少女マンガです!といって暗にジャンルの育成や定義づけの責任を読み手側に丸投げしているのが気に食わなかった。

 極めつけは、鬼滅の刃を、いま日本で1番多くの女性が読んでいるから今一番売れている少女マンガだというのだ。自虐が過ぎる。自分が背負ってる少女マンガの看板を自分から明け渡しているこの編集長に怒りを感じている!それこそ生殺与奪の権を他人に握らせるなよ!

 商業漫画作品のジャンルは、作品が掲載された雑誌が規定しているという視点は案外見落とされているように思う。たとえば、骨太な作風の作品が少女マンガ雑誌にのって、世に出たとして、「これはもはや少女マンガの枠を超えたものだ!」と褒め言葉として言う人がいる。いや!!!その作品は少女マンガを拡張はしても少女マンガでないものではない!!!!枠を広げるのだ!!!!

 そうやって拡張した各ジャンルの世界を、(時に成人男性が読むのに耐えうるというニュアンスを含んで)もはや別の既存ジャンルだ!とか言う。そのことの罪深さに多くの人間が気がついていない。罪だよ!いちジャンルの中でのバリエーションの豊かさを簒奪する罪!わしゃおこるぞ。

 

(この記事は自分のnoteを転載し加筆したものです)

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