考えるおるにちん

おるにちんがマンガアニメその他について考えたこと

『少女革命ウテナ』のチュチュは暁生のコスプレをしてないと思う

チュチュは作中の振る舞いから見るに、アンシーの心の代弁者である。アンシーは、薔薇の花嫁であることに絶望し、他人を信じず、心に完璧な壁を作って笑顔の仮面をぴっちりと被った人間である。振る舞いと内心が別れ別れになったその人の心を、アンシーが大事に育てているチュチュが彼女の心の表現を担っている。
チュチュのネクタイは、鳳学園女子学生のスカーフと同じ柄であり、暁生のネクタイとは全く違う柄と色である。チュチュは暁生には憧れていないように思う。好きだった頃のディオスならともかく。
そして、そんなチュチュは、大抵の登場人物に邪険にされる。ウテナだけは、チュチュを大事にする人なのだ。つまり、ウテナだけは、アンシーを大事にして思ってきたのだ。
学園のスカーフとネクタイをはずし、最後に肩に乗ってくるチュチュにアンシーは微笑む。彼女らはようやく、ひとつの統合された自己になれたのだろう。

 

(この記事は自分のnoteから転載したものです。)

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